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(迷子の小鳥は)

迷子の小鳥は

私の窓辺に飛んでおいで

私の手の中で

おまえはきっと忘れた歌を思う出す

 

迷子のそよ風は

私の窓ガラスを叩いておくれ

私はお前に

ふるさとへの道を教えてあげる

 

迷子の流れ星は

私の窓辺に落ちておいで

私はお前を赤いローソクにともして

この世の闇を照らしだそう

 

    ブッシュ孝子全詩集『暗やみの中で一人枕をぬらす夜は』より

 

    *      *      *

 

ブッシュ孝子さんの詩を読んでいると、ご本人がすぐ近くにいる感じがする、不思議なのだけれど。思いが込められているから、なのだけれど、他にひみつがありそうな気がする。たぶん、彼女は空をとぶことができるのだ。そして、詩を読むひとの窓辺に、あるいは座敷の隅にすわって、ただにこにこ笑っている。だれにも気づかれないように、しずかに。読者の心を癒すために、詩は書かれたのかもしれない。

  

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