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灼きはらわれた

あなたの言葉の光の風に

灼きはらわれた似非-

体験のいろとりどりの饒舌――百枚-

舌のわが偽-

詩、非詩。

 

吹き-

はらわれて

ひろびろと

なった道、

人の

かたちの

懺悔者雪をぬっていく、

ねんごろな

氷河室や氷河卓への道。

 

時の亀裂の奥

深く、

蜂窩状氷の

かたわらに、

待ちうける一個の息の結晶、

くつがえすことのできないあなたの

証し。

 

       『パウル・ツェラン詩文集』飯吉光夫 編・訳、白水社、2012

 

      *      *      *

 

遥かなる場所、時に赴く――私たちは、すべてとつながっている、過去のすべての人や物と――それらの記憶、息に触れることで、よみがえらせる(共にある)。灼きはらわれ、吹きはらわれ、秘せられた真に出会う。古の氷に閉ざされたそこにあるあなたの証は、私の最も大切な何か。

 

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