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複眼

 種子のように 不意に飛んできて

 目の前の枝にとまる

 しばし見つめ合う 

 声もなく

 しかし何を伝えたがっているのだろう

 

 時が止まる

 夢の刻のよう

 眼下にはお堀の淡い緑

 その向こうには都会の夏

 

 長い年月を暗い場所で過ごし

 ようやく彩りある世界へ

 見つけた場所で羽を広げる

 閃きのかたちに

 

 「すみませ~ん」

 若いカップルから声をかけられ

 シャッターを押す

 光が華やぎ 溢れ出た

 

 先ほどの複眼は何処へ

 風が吹きはじめる

 葉がさやぎわたる

 時が幾重にも重なり合う

 私はいつからここにいたのだろうか

001

(光溢れて)   

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