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Jane Eyre ジェーン・エア

 Jane Eyre(2011).イギリス-=アメリカ

 高貴な魂の物語である。

 決して媚びることのない性質。自らの考えをまっすぐに述べる。それは素直な感性と厳しい境遇に裏打ちされたもの。

 ジェーンは、家庭教師先で、その屋敷の主人ロチェスター氏に出会う。二人はその瞬間に互いの魂の類似を見てとった。だからこそ、はじめから率直に(対等に)語り合う。相手を批判もするが、語り合いは喜びであった。また、ロチェスターの結婚相手になるかもしれないイングラム嬢が現われたとき、苦しみもする。

 自分が愛するのはイングラム嬢ではなく、あなたなのだと、ロチェスターから求婚され、そして教会で誓い合おうとした時、彼に妻がいることが露見し、ジェーンは絶望する。何かに祈ることもなく、悲しみに打ちひしがれる。

 絶望した彼女を救ってくれた牧師のジョンの世話で、教師の職を得、日々を送るが、そのジョンから求婚された時、彼女に聞こえてきたのは、ロチェスターの叫びだった。

 ジョンはジェーンに対して魂の同質を口にする。しかし、それは違うと、彼女には分かっていた。分かっていたのは理性からというより、はっきりと感じられていたのだった。

 ロチェスターは、精紳を病んだ妻が引き起こした火災のために、目が見えなくなっていた。盲目の彼は、ずっとジェーンを求めていた。その心の声が彼女に聞こえた。

 求め合い、巡り合う、それは人の心の本質なのだと、作品は語っている。だからこそ、私たちは自らの心に素直になり、時にはあえてそれを超えて、より真実なる何かを求めて生きようとする。

 深く心に残りつづける物語である。

http://www.youtube.com/watch?v=Fn5sO7s8Ly8

011

(戸畑の公園にて)

 

 

 

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