« 八月の鯨 The Whales of August | トップページ | 詩を書いているのはだれ? »

ラビット・ホール Rabbit Hole

 2010年アメリカ映画。

 人は絶えず誰かと心を共有したがっている。喜びも、悲しみも。

 その思いは、手さぐりで掘り進められる兎の穴のよう。時に錯綜し、すれ違い、別の空を見上げる。

 それらの生はまた、「並行宇宙」の生として、あると信じられる人に開かれている。げんに無限を生きているのだから(宇宙は無限だから)、私たちには幾つもの別の生があるだろう。今ここの私は悲しみに領されていても、別の宇宙の私たちは喜びに満ちているだろう。

 悲しみは消えさることはなくても、ある程度小さくなり、共存できるようになる。それが私を形づくり、今と未来を静かに涵養している。

 突発的な感情に対してでさえ、それは対処の手立てとして、庇護的に作用するだろう。人は強くなる必要などないだろうが、自らを護るほどにはしなやかになれるだろう。

 どこかにあるラビット・ホールが、おそらく、私たちの心を優しく、豊かにしてくれる。これは、希望の在り処を指し示している映画である。 

http://www.youtube.com/watch?v=Qozr89eB5Dw

016

(光の無限)

« 八月の鯨 The Whales of August | トップページ | 詩を書いているのはだれ? »

映画・ドラマ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/391404/47265254

この記事へのトラックバック一覧です: ラビット・ホール Rabbit Hole:

« 八月の鯨 The Whales of August | トップページ | 詩を書いているのはだれ? »