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詩を読む会(8)

 読まれた詩を続けて紹介… (「詩を読む会」第3回は、12月24日午後に開催します)

 

 高校工業科のクラスの生徒たちのことを思って書かれた詩。先生と生徒との関係性が見えてきます。

 

      35のピース

                               木村 永遠

     東日本で大津波が人々を襲って

  思い出のアルバムも流されてしまったとき

      おれたちはそんなことも知らず

         大分川の土手を走っていた

 

     一緒に走ることも出来ない位悩んだ君が

          いつのまにかいなくなったとき

         おれたちはそんなことも知らず

         部活やバイトに汗を流していた

           35人になったことも知らず

 

              3Me2が始まった日

    おれたちは桜舞うグランドに集まった

 久し振りにおれを見つめるあいつの笑顔に

          2倍の笑顔で返したものだ

 

                  35のピース

                35の欠片たち

            35の未熟なおれたち

 

                 35のピース

                  35の平和

         35の平和を愛するおれたち

 

   ガサツで自分勝手な野郎ばかりの3Me2

 ひとつのパズルさえ出来上がることが無かった

                35の欠片たち

 

      絆というパズルだけは完成させたい

  「一緒に卒業しよう」と誓い合ったクラス目標

 

                 35のピース

      *      *      *

 猫との出会い、それからの愛情を辿った詩。だれかにとってだれかはなぜ大切なのかと考えさせられます。 

   猫がいれば

                              みえみえ

 さむくて 風がつめたい夜

 君は 突然僕のなかに飛び込んできた

 僕は君を抱き上げ、胸に包んだ

 あの日 救いを求めていたのは

 実は 僕のほうだったのかもしれない

 

 君の体はつめたくて、お腹も空かせていたけれど

 ふたりで寄り添いあえば

 ごはんを分け合えば

 こんなにも あたたかい

 

 小さいけど あたたかい部屋がある

 本もあるし 音楽もある

 ただ それだけでいいと思っていたけど

 

 本を読む傍らで 君は僕の体にぴったりと

 くっつけてきて 寝息をたてる

 時間を共有すること こんなにも愛おしいなんて!

 

 大事な本を 爪でボロボロにされた!

 君のわがまま やんちゃぶり

 不思議と おこる気にもなれないんだ!

 ゆるせる自分を発見したよ

 

 小さいけれど あたたかい部屋がある

 ぜいたくはできないけど

 その日 なんとか暮らしていけるだけの糧はある

 本も 音楽もある

 あとは

 猫がいれば いい!

 

 あの日、救いを求めていたのは

 実は 僕のほうだったのかも しれない

 僕はもう 君なしでは生きられない

 

 君は時おり

 うらめしそうに 窓の外を眺めるけど

 まさか 一人の自由に戻りたいなんて 思ってるの?

 今まで 一人で自由に生きてきたんだもんね

 こんな さむい中でも 一人で・・

 

 みゃあ~

 ごはんをくれと 君は大声で鳴く

 やっぱり 必要だよね? 僕のこと!

 お腹いっぱいになると

 君は 僕の着ていないセーターの上で

 しあわせそうに眠っていた。

 

 いつまでも この寝顔をみれますように・・

 なにもいらないけれど

 猫の笑顔があれば それで いい!

 あの日 出会ってくれて ありがとう

5

(大分川土手の香雲)

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