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The Reader 愛を読むひと

 2008年、アメリカ-ドイツ映画。

 “(過去のことを)感じても、考えても、死んだ人は生き返らない” と言い、SSに加担した罪で20年間刑務所で過ごしたハンナは、出所する直前に自らの命を絶つ。

 文盲だった彼女は、刑務所に送られてきたマイケルの朗読テープに触発されて文字を覚えるようになる。しかし言葉を知ることで、自身の罪深さを知ることにもなった。当時は与えられた看守の任務に忠実なだけだったが。

 おそらくその結果を恐れて、マイケルは彼女から来た手紙に返事を書かない。

 ハンナの判決に際し、マイケルは彼女を救い得なかった。証言しなかった。その罪の意識が彼の生を苛んだ。

 火事になった教会で2人だけ生き残ったユダヤ人母子の、今は大人になった女性に、マイケルは判決の日以来(20年ぶりに)会い、ハンナからのプレゼントの、少し焼け焦げた小さなお茶の缶を手渡す。思い出の箱。

 ラストで、彼は自分の娘にハンナのことを語る(読む)ことになる。ハンナが涙を流していた教会の墓地で。ハンナという人の生を生かすために。

 虐殺に加担させられた無知なる善良な人のこと、その不幸、そういう人にレッテルを貼る思考しない人々、司法の陥穽、etc. さまざまな過ちが今を形成している。

 良識により行動することの大切さ、贖い得ない事実に相対する生の尊さを考えさせられる。

 聴くこと、知ること、語ること。心を、言葉を通わせること。

 The Reader 読むことの大切さも。

http://www.youtube.com/watch?v=n4H3k1v2Ilc

760

(街角の薔薇)

 

 

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