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アンナとロッテ De Tweeling

 2002年、オランダ-ルクセンブルグ映画。

 1926年、両親の死により、幼い双子の姉妹の、姉はドイツの農家に、妹はオランダの裕福な家庭に引き離される。まったく異なった境遇を生きた二人の物語。

 二人は、離れていても相手の痛みが感じられるほど仲が良かった。つねに相手を求めていた。

 姉のアンナは貧しい、無知な農家の夫婦に苛まれる。アンナへの虐待を見かねた牧師は彼女を家政学院へ預ける。やがて、彼女は大きな屋敷のメイドになり、生きる道を見出す。

 妹のロッテは優しく育てられ、好きな音楽も与えられ、家族で交際していたユダヤ人の青年と婚約する。

 大人になって二人は出会うが、以前と違って相手の感覚に異和を感じる。互いを愛しているのに、どこかでズレが生じていた。境遇による、物を見る角度の違い。妹の婚約者の写真を見た姉が「ユダヤ人かと…」と言っただけで、妹は感情を害する。

 姉はオーストラリア人のドイツ兵と結婚するが、夫は敵の砲火を浴びて戦死する。妹の婚約者はナチスに捕えられ、収容所へ送られる。妹は姉の夫がドイツ兵であったことを知り、姉を罵倒し、「私の人生から消え去って。顔も見たくない。もう姉じゃない」と言う。

 年老いた二人は、療養所で出会う。アンナはロッテを求めるが、ロッテは姉を避ける。それでも執拗に、姉は妹に話しかける。たった二人の肉親だから。あんなにも仲の良かった二人だから。そして何より、そこに滞(とどこお)りがあったから。それは解(ほぐ)されなくてはいけないから。

 それがアンナという人で、妹は姉の思いに触れることで、何かに気づき、少しずつ心を解す。

 アンナの愛は、代償を求めない、ただ対象へと向かう純粋な(無私の)愛であった。その愛に触れることが、(幼いころからの)ロッテの喜びであったかもしれない。

 ふり積もり、重なった落ち葉の中で、境遇により引き裂かれた二人の心は、長い間の離別ゆえに、一層深く、静かに溶け合う。

http://www.youtube.com/watch?v=vmBAWBqlPe0

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(白のガーベラ)

 

 

 

 

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