« 水の透視画法 | トップページ | INTO ETERNITY 100,000年後の安全 »

シモーヌ・ヴェイユの哲学

 ミクロス・ヴェトー著/今村純子訳(2006).シモーヌ・ヴェイユの哲学.慶應義塾大学出版会

 読みはじめたばかりだが、腑に落ちることが多いので、引用しつつ、考えつつ、読む。

 〈他者を保つとは「脱創造された非人格的人格」の行為である。それは、われわれから独立した宇宙の諸関係、つまり、ありのままの実在を承認することである〉p.44

 生きるとはそういうことだと思う。

 〈知性において他者が承認されるのは、他者が自己拡大する自我の目的や切望に決して背かないときである。それは、他者がただ客観的で中立的な事実として現れるときであって、真の自己として現れるときではない〉p.59

 真の自己として現れる他者を、私たちは大切にしなくてはならない。

 「他者を保つ」「他者が…真の自己として現れる」とは、前回引用した辺見庸さんの言い方を借りれば、「不都合なものを愛する」ことである。それは、例えばインクルーシヴ教育の根本にある考え方だと私は思う。いろんな人がいる。効率性、生産性には適しない。しかしともにあることが楽しいのは、けっして同質化されない他者とともにあるから、その相互承認が尊いからある。

 つづく…

033_2

(旧北上川 2011.6.3.)

 

« 水の透視画法 | トップページ | INTO ETERNITY 100,000年後の安全 »

読書」カテゴリの記事

コメント

ヴェイユ、『水の透視画法』で辺見さんをもうならせていましたね。
つづきを楽しみにしています!

図書館から『根をもつこと』(岩波文庫)、詩集、ヴェイユの考えについての本を借りて来、たまたまこちらからを読みはじめました。
読み進めてからまた書きます!

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/391404/40694877

この記事へのトラックバック一覧です: シモーヌ・ヴェイユの哲学:

« 水の透視画法 | トップページ | INTO ETERNITY 100,000年後の安全 »