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孤立防止へ継続支援

 6月4日(土)の河北新報・朝刊18面、「助け合う力大震災とボランティア(21)」。

 被災者障がい者センターみやぎ代表、及川智さんへのインタヴュー記事・全文

 

 ―被災した障害者の支援活動に取り組んでいる。設立の経緯は。

 人手なく危機感

 「地域の支援拠点だったグループホームなどの施設やケースワーカー、ヘルパーら支援者も多くが被災した。このままでは障害者が孤立し、支援や復旧の輪の中から取り残されると思い、、現状の把握と支援の両面から取り組むため4月に開設した」

 ―震災後、福祉避難所の状況はどうだったか。

 「物資が不十分で人手も足りなかった。1日1度、手足と顔をタオルで拭いてもらうだけという人もおり、何とかしなければと危機感ばかりが募った」

 ―支援の現状は。

 「紙おむつや食料品などの物資提供や移動介助といった支援を行っている。障害者手帳の有無にかかわらず、介護や介助が必要な人には支援をしている」

 ―県内全域で福祉施設や障害者を対象にした実態調査を行っている。

 見守る体制大事

 「支援の前提として、障害者がどんな状況に置かれているのかを調べる必要があった。自宅や入所していた施設が被災し、各地にばらばらになっていた。全国から駆けつけたボランティアの手を借り、沿岸各市町の避難所や福祉施設を回り、どこに障害者がいるか把握する作業から始まった」

 「最も苦労したのは、震災前からの在宅障害者の確認だった。知人のつてをたどったり避難所にチラシを張ったりしたが、調査を始めたばかりのころは、たどり着くだけでも大変だった」

 ―活動の中で見えてきた障害者支援の課題は

 「人によって障害の種類、程度が異なるため、さまざまなニーズに対応しなければならない。小規模作業所などでは施設の復旧作業もあり、多額の資金確保が課題だ。仙台市などの都市部は普段から地域のつながりが薄い。常に地域や周囲の人々との関係性を高め、見守っていく体制が大事だ」

 ―自身も車いす生活中で被災している。

 特化した対応を

 「一度は避難所に避難したが、車いす用トイレの数が少なかったり、狭くて横になれなかったりしたので、団体の事務所に戻ってきた。避難場所を確保するだけではなく、介護などの専門知識がある人を配置することも重要だ」

 ―行政との連携などは考えているか。

 「今後は避難所から仮設住宅や民間のアパートに移動する人も増えるだろう。だが、仮設住宅は車いすで生活するには狭く、細かい段差もあり、障害者にとって何かと不便な点もある。行政には地域の実態を把握し、障害者に特化した支援体制を早急に整備してほしい。民間の力と合わせ、ニーズを一つ一つ拾いながら継続して支援し続けることが欠かせない」

                                      (聞き手は山形聡子)

      *      *      *

 障がいの種類や程度はひとりひとり違う。日頃から地域の人々とつながりを持っていることが、障がいのない人以上に大事になる。

 少しでも多くの人が、障がいを持つ人のことを知ることが、何より大事だと思う。そのためには、他者に配慮する人がそこここに存在すること。そういうインクルーシブな世になればと思う。

049

(2011.6.4 若林区種次にて)

      

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