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壽恵ちゃん

 窓枠には埃を被ったカーテンと簾

 電気炬燵に少し身体を入れて寝ていた

 物を投げつける

 「だれや」

 瞳に敵意はなかった

 口にするのはエンシュアリキッドを日に4缶とスティックパンを少々

 苺を買ってみたら

 「酸っぱいのはいやや」

 「兄やんが食べたら食べる」

 それで1個だけ

 パンの残りはいつも表の雀に

 浜辺の歌をいっしょに歌った

 夏になり 部屋にウインドファンをつけたのが良くなかったのか

 発熱で入院

 病院では嫌われ者

 クマの縫いぐるみを買ってお見舞いに行った

 いつもの笑顔

 カーテンの後ろには親身な看護師

 やがて転院

 笑顔に力がなくなっていた

 

 あれからもう7年になろうとする

 美しい 暖かな魂だった

040

(わが家のレディーヒリンドン)

 

 

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