« i am sam | トップページ | 酔いがさめたら、うちに帰ろう。 »

緑の中へ

 半月板損傷で、1月半ばから(マラソンが)走れなくなった。膝の状態から推し量ると、まだ当分は走れないようだ。

 5月の連休は、2007年から4年続けて「萩往還マラニック」に参加していたので、5年ぶりにゆっくり休むことになる。

 さて、この大会の楽しみの一つは、色とりどりの緑の中を走ることにある。

 スタート前は山口市内の公園で白詰草や木々の緑に囲まれ、笹の葉音、蜜蜂たちの羽音を聴きながら横になって目を瞑る。仮眠がとれればいいのだが、未だ眠りに落ちたことがない。

 そして、午後5時を過ぎてスタート地点の新緑の瑠璃光寺に集まる。ここも若い葉の匂いがする。何より風景が目に鮮やかだ。躑躅も咲きほこっている。

 スタートして上郷駅(13.2km地点)までは川沿いを走る。夕暮れ時なので次第に暗くなっていくが、川からの風が心地良い。

 そこからは暗い中を、蛙の声、星や月の明かりの中を走る。明るくなるのは海湧食堂(87.2km地点)手前から。

 そこから俵島を折り返し、川尻岬の沖田食堂(107.8km地点)までが、私には最高に気持ちの良い眺めである。海の青が水平線まで微妙に模様を変えながら続く。そして何度も新緑の中をくぐる。この季節独特の甘酸っぱい、むせるような匂いの中、色のない位のうすい緑から、粘っこいつややかな黄緑色、それから赤っぽい緑まで、色々な緑が繰り返し目の前に現われる。八重桜の花びらも舞っている。

 さらに千畳敷(125.4km地点)までの道も、ずっと緑に囲まれている。とくに立石観音を過ぎてからの上りは、あの緑の辺りを曲がり、向こうの緑へ、といった具合に、視線を斜め上の目印地点に向けながら、遠くに先行するランナーを目で追う。それで、暑さも疲れも少し忘れることができる。

 千畳敷を下りてからは比較的車の通りの多い道を走るので、緑の印象は少ないが、遠くに見える青海島(おおみじま)や海の透けるような青緑が鮮やかである。

 青海島の鯨墓(153.8km地点)を折り返し、仙崎公園(163.9km地点)から宗頭(むねとう)文化センター(175.7km地点)までは道の両側に咲く躑躅の赤や白が鮮やかだ。山に入るにつれ次第に暗くなり、2日目の夜に入る。

 宗頭から萩の東光寺(215.2km地点)までは暗い中を走るので緑は見えない。柔らかく湿度を感じる風の感触、海の匂いといっしょに走る。

 東光寺を過ぎて、再び朝の山を走る。木々の緑、道端の雑草の緑、田んぼの緑と日の反射、そしてすれ違う人々の明るい声の中を、ゴールを目指す。板堂峠では木漏れ日の中を走り続ける。石畳には緑の苔がついている。そして緑成す瑠璃光寺(250km)に帰リ着く。

 その「萩往還マラニック」の季節が近づいてきた。自宅から見える近くの山にも、いろんな緑が表れるようになってきた。

 走れない分、少し山を歩いてみようか。そんに風に誘われるこの頃である。

007

 (緑の風)

 

« i am sam | トップページ | 酔いがさめたら、うちに帰ろう。 »

マラソン」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/391404/39699889

この記事へのトラックバック一覧です: 緑の中へ:

« i am sam | トップページ | 酔いがさめたら、うちに帰ろう。 »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ