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書く効用

 最近、筆記療法という言葉を耳にする。

 作文療法、日記療法、筆記表出、とも言うらしい。

 書くことが心身に良い作用を及ぼす。

 たしかにそうだと感じる。書くことで頭が整理されるだけでなく、書くことによって「何かを思いつく」ことがあり、その「思いつき」が癒しとなる。

 また、思いつくまでの千思万考も、心の糧となる。

 書くことには向き不向きがあるのかもしれないが、考えること、言葉を用いることには、思いのほか効用があるのだろう。

 人とは心であり、心は思考を欲しているのなら、考えることは必然的に人を豊かにする。書くとは、考えを整理すること。整理することで、さらなる思考を生む。

 思考は思考を生む。それが〈生きること〉である。

 昨今、人は多く結果を気にするが、本当は(思考の)過程が大切である。たしかイチローも過程の大切さを言っていたと思う。最善の準備をすること、道具(持ち物)を大切にすること。それらの一切が思考であり、生きることである。結果(200本安打)は、本当はどうでもいいのである。

 良い文章は心を豊かにする。良いとは、その人らしさが出ていること、誠実であること、よく考えていること、である。優劣ではない。

 良い生き方というのも、結果ではなく過程である。信じた道を歩くだけである。

 思いつき、気づきが、その人の道をつくる。時に思い留まり、逡巡、迂回する。その道には、その人にしか知りえない真実がある。

 あるいはそれを分かち合うことも、しあわせの形なのかもしれない。

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(緑と光と梅 2011.3.8)

 

 

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