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思いによりそう12  だいじょうぶ おやすみ

 『生きる わたしたちの思い』に寄り添う。

      *      *      *

 そっと

 手をつつんで

 ささやく

 

 だいじょうぶ

 おやすみ

      *      *      *

 幼少の頃、眠れなくて、天井ばかりを見ていた。

 高い天井の、梁の向こうの暗闇に、何ものかがいて、こちらを見ている気がしていた。

 端から端へ、見たことのない生き物たちが、列をなして通り過ぎて行った。

 昼間に見た雲たちのせいだったかもしれない。

 よく雲を見ていた。見あきなかった。色んな物語が、生まれては消えていった。

 幼稚園のスケッチブックに、想像上の生き物を描いていた。象のような、駱駝のような、幾何学模様のような生き物を。

 それも、雲たちの変容のせいだったかもしれない。

 夜の天井は、天の川のようだった。目を閉じたり開いたりしたせいだろう、無数のきらめきも、生き物たちに加わった。

 流れる模様たちは、私にとって、子守唄のようなものだった。

 だいじょうぶ、おやすみ、そう言ってくれていたのかもしれない。

 

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