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祝の島 (ほうりのしま)

 纐纈(はなぶさ)あや監督、山口県の瀬戸内海に浮かぶ美しい島、祝島(いわいじま)の物語。

 1982年、島の対岸に原子力発電所の計画が持ち上がって以来、島の人たちは28年間反対運動を繰り返してきた。その島の人たちの日常を描いた映画である。

 平萬二さん。おじいさんの亀次郎さんが一人で造った大きな棚田で稲を育てる。纐纈監督は、この棚田に一番魅かれたという。その大きさ、積み上げられた石壁に圧倒されたのだとも。萬二さんの人柄、話し振り、その内容にも、強く惹かれるものがあったと思う。

 遠い祖先から引き継いだ、生きる場所を、大切にしたいという感覚を、島の人みんなが持っている。あたり前のことではあるけれど。その思いにより、生き(考え)、生活している。その延長上に、反対運動がある。延長上というより、生活の中に運動が入っている(正月の1月2日は反対運動をする日と決まっているようだ)。

 大切にしたいものは、生きる場所だけではなく、生そのもの。

 たとえば、3人の子どもしかいない祝島小学校の入学式では、1人の(ピッカピカの)新入学生を、島の多くの人たちが参列して祝ってくれた。誇らしげな少年の笑顔が輝いていた。

 海辺でひじきを採る人。ひじきはキラキラと日に光り、篭に溢れ、茎を切る釜の音が心地良くリズムを刻んでいた。

 1年365日欠かされたことのない団らんのひとときでは、「時」が大切にされていた。

 大切なものを大切にすることの貴さが描かれていた。そして人々は、それを大切にしない考えに異議を訴えることになる。

 海の、自然の美しさ、島の人々の笑顔が印象的な映画だった。

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コメント

30日から大分各地で
また上映されますね♪

良い映画ですよね。

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