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once ダブリンの街角で

 once, 2007.

 曲を聴くとき、よく歌詞を読む。歌詞が心に伝わってくると、旋律が入って来る。

 この映画で表現される曲は、どれも良い。

 たとえば、When your mind's made up. スタジオ録音のシーンで最初に演奏される曲。

 アコースティックの音は、はじめはサイモン&ガーファンクルを思い起こさせるが、ドラムが入り、曲にリズムが生まれ、ボーカルの叫びが大きくなるにしたがい、オリジナルな、力強い音楽へと変わる。「君の心が決めたから~」と何度も繰り返される詩は、いろんな場面を連想させる。伝えたい思い、伝わらない思い、海と空の遠くまで心がひろがってゆくような曲である。

 次の、Fallen from the sky.

 空から落ちてきたものが何なのか、君なのか、私なのか、二人をつなぐ天使なのか、明示されないが、明示されないからこそ、愛らしくも切ない音に心を寄せて、私たちは想像を膨らませることができる。

 そのような、想像を誘う曲が多い。 girl の歌う音楽も。

 伝えたいのは、ある明確なメッセージではなく、人と人の繋がりのあれこれに付随する何かへの愛しさなのだろう。

 once ある出会い、アイルランドの首都の街角で、あるいは今この世界のあちらこちらで生まれている出会いや別れに思いを馳せること。そういう、思いをひろげることが音楽で出来たら、と小さく叫んでいるかのよう。

 実際に、音楽とはそのようなものかもしれない。その瞬間に心を踊らせること、遠い場所や大切な場所に誰かを誘うこと。

 響き合っているのは、音でなければ、何だろうか。

 http://www.youtube.com/watch?v=0k_Pe_iNYO4&feature=related

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