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愛する者の死とどう向き合うか

 カール・ベッカー/山本佳世子(2009).愛する者の死とどう向き合うか――悲嘆の癒し.晃洋書房.(京都大学こころの未来研究センター こころの未来叢書)

 どのような死であれ、その人は、その人の生をまっとうしたのだと、私は思う。

 弔うとは、その人に纏わる数多の思いを想起することで、その人を私の中に生かすことである。

 見つめること、その人のことを思うこと、それは悲嘆の癒しのためだけでなく、思いを拡げたいと希う人にとって、大切な生の刻である。

 〈自死がたいてい精神医学的な障害の結果であることを理解するのも、家族にとって助けになります。それは育て方が悪かった結果でもなければ、親や他の家族が間違ったことをした結果でもないのです。……私たちは人々の感じる罪悪感も理解しなければなりません。すぐに罪の意識を感じるなと言うべきではありません。罪の意識を感じることは家族にとって必要なプロセスの一つだからです〉p.13

 忘れるのではなく、思うこと、そのことが尊いのだと、知ること。

 〈その母親は自分の亡くなった子どもに手紙を書きました。

  『私とともに時間を過ごし、旅をすることができないのなら、私の中に入って。私がうまくいくように望んでくれますか?』〉p.23

 思いを纏うこと、思いを思いのあるべき場所に置くこと。

 グリーフワークに関して、著者たちは丁寧に語りかけてくれる。もうしばらくこの本と付き合ってみよう。

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