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オバケと私~版画家・清宮質文

 NHKの「新日曜美術館」をよく見る。

 昨日の夜は版画家・清宮質文(せいみやなおぶみ)の特集だった。

 初めて見た。蝶、夕焼け、魚、海辺、人、空。どこまでも静かな画だ。繊細で、勁い。

 番組では、本人の文章も紹介されていた。「オバケと私」という題。

 芸術家はみな、自分の(オリジナルな)オバケを表現しようとしている、モナリザはレオナルド・ダ・ヴィンチのオバケである、私もオバケを描こうとしている、だが、なかなかうまく掴まえられない、と。

 その通りである。わかりやすい。うまく掴まえられないから、〈オバケ〉である。

 清宮を知る人の評としては、生と死を超えた、永遠、魂、素敵な悲しさ、という言葉が聞かれた。

 生死とは別のものとは、やはり〈オバケ〉なのかもしれない。私たちが掴まえたいもの、表したいものは、そういう奇妙な、変幻自在の、表現の手から零れ落ちる類のものである。

 太宰が津軽で見つけたかったのも、太宰のオバケ、だったろう。

http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2009/0621/index.html

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