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赤と黒 le Rouge et le Noir

 ジュリアン・ソレルは自らの意思で生きたのではなかった。

 下劣な人々を嫌う、嘘(虚偽)を嫌う、何より人に軽蔑されることを嫌う。

 彼は「義務」という言い方をした。何かに突き動かされて生きていた。彼自身はまた「野心」とも呼んでいたが、本当は、〈何かによって〉としか言いようがなかっただろう。

 時々、人々に「何かしら怖い人」という印象を与えた。おそらくは死を恐れていず、自らの意思を超えた何かにより、生きていたから。

 誰だってそうかもしれない、とも思う。

 いや、誰でもジュリアン・ソレルのように生きたら、この世はこの世の体をなさないだろう。だからこそ死刑に処せられたのだとも言える。

 この世に生きにくい、そのような系譜の一人である。ヘッセ『車輪の下』の主人公もそうだった。私は、なぜか、そのような魂に惹かれる。

 スタンダールの作品を初めて読んだが、こんなに素晴らしい作品を書く人だとは知らなかった。他の作品も読んでみよう。

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