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マザー・テレサ

 ファブリッツィオ・コスタ監督『マザー・テレサ』(2003)を観た。

 印象的だったのは、テレサが何度も「神のご意志に添う」と繰り返すことである。なぜそうするのか? と問われる度に、「私の意志ではないのです」。

 あなたには神の意志がわかるのか? ――わかりません。でも、神がそう望まれるのなら、事はそのように運ぶでしょう。

 彼女はキリスト者だから、そのように考える。だが、私たちの日常をふり返れば、同じことは言える。

 私は、私の意志で考え、生きているのではなく、私に「親密な何か」の促しにより考え、生きている。

 ――「親密な何か」を「存在」という人もいる。

 その「何か」は、利己性から遠いところにある。公共に資するのでもない、公共の利己性からも遠い。

 すべてのあるがままを受け入れ、いまここで何を成すべきか。感じられるものを最大限に感じようとして、ここに「私」が在り、感じられたものの意志により生きる。

 無私である。

 〈仏に逢うては仏を殺せ〉と同義である。

 この映画は、私たちの生き方を問い続けている。

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